論旨を展開させる

 同じことの繰り返しみたいな文章はいただけない。“起承転結”の作法で書くときめたら、いっきに用紙にぶっつける。どの部分でどの素材を使うかは、スタートの段階で念頭になければならない。

 学生の論・作文試験を監督していると、考えて書くというよりは、書いてから考えているのを見かける。これでは論旨が進むわけがない。

 論旨を進めるとは、思考を進めることである。「問題点は何か」「どうして」「なぜなら」「例えば」「その反面」「やっぱりそうなる」「だからこうだ」のような展開を指す。「朝起きて、顔を洗って・・・」とは違う。事象の経過を追うことと、論理の輪を結んでいく作業を混同してはならない。

「日本語の文章術」(奥秋義信) P333より引用

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