いつも「なぜ?」と問いかけよう

 「なぜ?」と、自問自答することを習慣にして欲しい。

 社会に出れば

 「状況を把握する」⇒「問題点を見つける」⇒「解決方法を提示する」

 という実務能力が求められる。これは、歴史がどう動いたかを解き明かす作業に似ている。

 それも、「いつ、どこで、だれが、なにを、どのように」したのか、だけではなくて、「なぜそうなったのか」までを、わかりやすく説明できる能力だ。

 

 具体的に「太閤検地」で考えてみよう。

 「太閤検地」は、豊臣秀吉が行った全国規模の検地だ。

 秀吉は「なぜ?」太閤検地なるものを行ったのだろう。

 まず、財政を安定させるという目的がある。

 同時に、農民を土地にしばりつけて、土地と人民を直接支配する中央主権的な封建制度を確立しようという、大きな目的があるんだ。

 ここでは、「太閤検地」の特色を際立たせるために、それまで戦国大名が行っていた「指出検地」と比較して考えてみたい。

 「太閤検地」が「指出検地」と違う点は、次の2点だ。

 @検地奉行を送って、直接調査した。

 A統一基準で調査した。

 簡単に言えば、それまでは、自己申告制だったし、度量衡(測定するときの単位)もバラバラだったわけだ。

 これでは支配体制も緩いし、財政だって安定しない。

 この問題を解決するために、秀吉は征服地を拡大するごとに検地を実施していったわけだ。

 その結果、全国の土地は、一元的に石高で表されるようになる。

 検地帳には、それぞれの土地ごとに一人の耕作者名が記載されたから、耕作権は保証されて農民の自立が進んだし、荘園制度の下での中間搾取もなくなった。

 太閤検地によって、荘園制度は幕を下ろし、兵農分離が実現し、石高制による新しい社会の基礎が築かれたんだ。

 このように、歴史上の興味を持った事件についても「なぜ?」と問いかけてみるといい。筋の通った思考をするための、良い脳内筋トレになるはずだ。 

「9割受かる!公務員試験 作文・小論文の勉強法」(鈴木俊士) P168〜P170より引用

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